2017/03/26

SOLO


昨日は自身の新たな挑戦として湯川の白髪鬼(5.13d R)のロープソロクライミングをしてきました。
スタイルは初めはグランドアップでトップまで登り、その後はトップロープソロでリハーサル。今回は完登には至れませんでしたが射程圏内には入ってきた感触でした。
まだまだシステム的にも完成しきってないし、腹は括れていませんが、Fabi君の衝撃的な映像に感化されいてもたってもいられずのトライでした。
世界のクライミングはどんどん進化している中、灯台下ではオリンピックにばかり翻弄されているように見えてしまってなんだかなぁとも思う今日この頃。

そして、そんな刺激的な昨日とは一転して今日は色々と煩わしいやりとりがあり、総じて言うとただただ悲しさと落胆が残るつまらない一日だった。
今のクライミング界ではメッセージを込めるための動画という手段が、単に評価を得るための目的になり、その完登の裏にあった誰にも語ることの無い心血を削った時間と厳しい寒さの中耐え凌いだ熱い思いは無下に扱われてしまうようだ。
なんてバカらしいのだろう。
自身の想像の域でしか物事を捉えられないことは、自分の実力不足を露呈しているような恥ずかしい発言でしかないと思うし、礼節に欠けると思う。
動画を撮ることも、オリンピック化にも決して全否定する立場では無いが、なんだかその方向性に疑問が残るのは私だけだろうか。

Fabi君の衝撃的な映像

2017/03/10

ラーメンな新譜

最近リリースされたラーメンな新譜も良かったけどやっぱりこのライブもすごい。
クラシックの上に成り立つアドリブ感。
こんな自由なものを展開できたらどんなに楽しいんだろう。



This live movie is amazing, especially from 04:00.
The title of this music is "I want to eat Ramen".
So I want to play like this with free mind on the rock.
And I know there is no means, I know there is SO WHAT.
But I love it.

2017/02/27

史実と事実


想像を超えたハードルートと膨大な開拓の軌跡。
史実と事実の差異を見る時、カッコイイクライマーとは何であるかを知る。


2017/01/17

U.K.1

今年の登り初めはUKトラッドでした。
パートナーはイギリス留学中のNao坊さん。

イギリスには移動も含めて10日間ほどの滞在でしたが、そのうち1週間をPeak District周辺で過ごしトラッドクライミングを楽しんできました。
名物といわれるほど雨の多いイギリスのクライミングエリアですが、我々も例に漏れず雨と強風にやられまともに登れたのは4日間ほど。
ちなみにローカルクライマー曰く「この日数登れただけでも奇跡!」だそうですが・・

Gaia (6c E8)

成果としてはUKトラッドの象徴的ルートとも云われるGaia (E8)が登れ幸先良い新年を迎えられました。
上部で想定していたムーブができず、最後のリップ取りで右往左往してしまいかなり肝を冷やしましたが特徴的な見た目と弱点をついた完璧なライン取り、そしてボルトレスの爽快感...
スタイルはグランドアップではありませんでしたが、ほぼムーブも固めず登れたので個人的には大満足。
昔のロクスノでトオル君が「完璧な、芸術的な一本」と評していましたが大いに納得の一本でした。
やはり人の手の加えられていない自然の造形に従う登りは素晴らしいです。
こちらはグランドアップでトライし続けたものの、結局決意の一線が超えれず敗退になりましたが充実したトライを重ねられたので悔いは無しといったところです。また次回。

Unfamiliar (E7)
他にはパートナーのNaoが登った”Not to Be Taken Away”も◎
草原の中にドシッと構えるボルダの、レール状ホールドに導かれ登っていく爽快な課題です。
スタート時のフットホールドの磨かれ具合に歴史を感じた一本でした。
Stanageエリアに行った際は是非。


それにしても話に聞いていた通り終了点含め、何千とあるルート中に本当に一本もボルトが見当たりませんでした。
岩のトップにはボルトはもちろん、立ち木もなく自身のギアで全て作らなければならないのでグランドアップで攻める際はギアをどれくらい使うかの駆け引きがより一層濃くなります。
ちなみに有名なEグレードですが、実はEを表す「Extream」というグレードの下に何種類も区分があるんですね。
これも実際にその辺りのルートを登ってみて歴史の深さを実感。

そしてクライミングトリップの後はパートナーの寮があるBrightonという海辺の町へ。
フラットメイトの方たちも快く迎えてくれ、インドとハンガリーの郷土料理をおもてなし頂いたり、フィッシュ&チップスを食べたりと充実した休暇を満喫。


一日だけバスで行けるクライミングエリアにも行きましたがここもなかなか面白いエリアでした。


スキー、カヌー、アーチェリー、クライミングなどなど、色んなアウトドアアクティビティが楽しめるという独特な雰囲気の中でクライミングも楽しむ、そんなところです。例に漏れずエリアの説明はこちらにおまかせ
当日は雨のあとで岩が乾かずピクニック気分でしたが良い休日でした。

さて、次回の渡英は5月にあるBMCクライマーズミーティング。
今度はもう少し攻め気味で行くつもりです。
憧れの海岸沿いのあのルートも登ってみたいし・・
そんなわけで今年は少し自力アップのためハードボルダやルートを攻めてみようと思います。
ヨセミテリベンジのためにも技術・知識面でも成長します。
クライミング成果としての目標は(垂壁以上の)V155.14後半でしょうか。


本年もよろしくお願い致します。

2016/12/29

覚醒



頭痛の完登からちょうど3年
小川山、不可能スラブの覚醒(五段)が登れた。
覚醒としてのトライは2日間。トライ回数は10回ほど。

正直こんなにも早く登れるとは思っていなかったのでラインが間違えていたのではと思ったが(実際、頭痛(三段)からの派生なので微妙にラインが分かりにくい)、初登の室井さんにも確認をとってみたところ課題のハイライトであるリップ直下のハイステップムーブは経ているし問題なさそうであった。
スタイルはグランドアップ。薄いマットを敷いていたので完全なノーマットスタイルでは無かったが今の自分の実力とコンディションからすると限界は突き詰められたと思う。

何故、今だったのか。
登れた要因として考えられるとすればここ2年くらいで経験したトラッド、マルチピッチ、ビッグウォールクライミングを経たことだろう。
確かにトラッドでは精神力とムーブの確信力を、マルチとビッグウォールでは忍耐力を養われたと思うし、実際あれだけ苦労した頭痛のパートはもはやアプローチに感じるほど自分の繰り出すムーブに自信を持つことができた。今なら頭痛は何度でもリピートできる自信すらある。(覚醒トライでは実質5回は登った)
そして今回の狙いは地獄変(四段)のノーマットでの完登だったのだが早々に登れてしまい、気負いなく覚醒をトライできたということもあるのかもしれない。

いずれ完全なノーマットで登るかはわからないが私にとって不可能でしかなかったこの岩が可能になった。
この岩の名を知ってから11年間。そして頭痛の完登からちょうど3年。
なんだか感慨深いです。

I got one of the hardest slab boulder problems in Japan, Kakusei(The vigilance/覚醒)V14 or 15, from ground. The rock in the picture is called "Fukanou slab(Impossible slab/不可能スラブ)”, Kakusei is the direct line to the top on the clean face.

This problem was established by Tokio Muroi in December 2007.
Before then, he used to say "Everybody is saying that it is impossible to climb the slab. I don't know who will get it, but I think it is not impossible...". 
In the end, he made the first ascent of Kakusei without crash pad, and became the first person who made impossible to possible.

However, fortunately, I got the ideal condition then, and made the second ascent. I became the second person who made impossible to possible!
Today is the best Christmas ever for me!

2016/12/22

Be Cool

先週末は久々に瑞牆トラッドへ。
先輩クライマーK山さんがハードトラッドをトライするというので同行してきました。
トライしたルートは室井さん不動沢R/Xシリーズの1つ「眩暈のする散歩 5.13b R/X
今回はグランドアップ、試登無しのスタイルで。




実はXグレードの付くトラッドをグランドアップでトライするのは初めて。
今回は2度トライし、いずれも核心に入る手前の一歩が踏み出せず敗退という結果でしたが(そこで落ちても結構痛い目にあう)ノーマットともハイボルダーとも違う感触に不思議と満たされています。
RXのルートをグランドアップでトライするというのは葛藤する時間も質もより深いものになるということ、そしてスタイルを貫く困難を身を以って実感出来ました。
(ちなみにイギリスではトップロープトライを行った時点でトラッドとみなされないEthicもあるらしい...)

とはいえ今の自分にとってはまだまだ挑戦ではなく無謀という言葉の方がしっくりきてしまうし、次のトライがいつになるのかという自問への自答はすぐには出来ない。
でも次回もこのスタイルを貫いて完登したい。
いずれもっと強くなってリベンジしよう。
Trad、深いです。
・・・・・・・・・・・・・・

In last weekend, I tried R/X traditional route "Dizzy Walk 5.13b R/X" , from the ground, in Mizugaki.
Actually, to keep trying kind of X routes on this style is the my first experiences.
But, it is too tough for me… 
I think it is just a recklessness, not a challenge yet.
Anyway, sometimes, I have to be back to try same style.
In order to be coolest climber than other one.
Traditional climbing is so rad...




"Scary runout & great fall. Kouyama on Dizzy Walk 5.13- R/X." 

from @hagi_satoru

2016/11/23

Alpinist Magazine 56 and 9th Golden Climbing Shoe Awards,


My and our article, story of A Thouthand Days of Lapis Lazuli, has been published in the current number of Alpinist Magazine, 56. 
And thankfully, I was given 9th Golden Climbing Shoe Awards, as part of 11th Piolets d’Or Asia Awards.

I'm so much thankful to Katsutaka known as "Jumbo" for suggesting to write the articles, to Satoru for taking the photo, to  Naoko for supporting to write in English, to Alpinist staff, especially editor-in-chief Katie and Paula, for giving this opportunities, and to my elder climbers for advising anytime anything…

By spreading the information about individual society and culture, I hope that people will be interested in and known it. 
As a result, some intercultural exchanges will be born, and then, each culture will be developed gradually. 
I think those way is wonderful, and it is my motivation to write kind of articles.
I wish this article helps well such as it.


少し前のことになりますが瑞牆山で初登した千日の瑠璃に関する記事が、Alpinist56に掲載されました。
また、先日韓国で開かれたピオレドール・アジアにおいてGolden Climbing Shoe Awardsなるものを頂きました。
壁の中にいたので授賞式には参加できなかったのですが、どんな形にせよ自分のクライミングが評価されるのは素直に嬉しいものです。

Alpinistの記事にはルート開拓のストーリーを軸に、瑞牆山の地理的・歴史的景観のことや日本におけるフリークライミング発展の歴史など盛り込み、海外クライマーの人たちに少しでも瑞牆の魅力と史実を伝えられるよう努めました。
海外誌なので記事は全て英字ですが毎号のことながらAlpinist誌は写真のクオリティも素晴らしく、眺めるだけでも十分楽しめる登山誌だと思います。
Alpinistってなに?という方にも是非手にとってみて頂きたい一冊です。日本の輸入代理店が勤め先のロストアローというのも感慨深い。

今回、記事を執筆するにあたり改めて発信することの意義と重みを実感しました。
三ヶ月に及んだ文献調査と執筆作業には何度か心折れそうになりましたが(モアイ開拓の時のそれよりも多かったかもしれません)、それでも沢山の方のサポートのお陰で形にすることができました。
特に今回、執筆の話を持ち上げてくれた横山ジャンボさん、写真提供で大いにサポート頂いた萩原巨匠とPUMP内藤さん、自身の拙い英語力をカバーしてくれた直ちゃん。そして、唐突なFact Checkingの依頼にも快く応対して頂いた諸先輩クライマーの皆さんと、このような機会を与えてくれたAlpinist誌には感謝しきれません。
発信することによって個々のクライミングシーンに興味を持つ人が一人でも増え、異文化の交流が生まれる。
互いの思想の違いや歴史の違いからの衝突も生まれるだろうけど、そんな文化発展のあり方が素敵だと思うし、その先にあるものはきっと素晴らしいものだと思う。

今回の記事もそんな文化形成の一助になれば良いなと思います。