2015/12/11

物差し

今季発売されたROCK&SNOW 70号に、今秋瑞牆で初登した千日の瑠璃の特集記事を組んで頂きました。
開拓を通じて感じ気付けたクライミングを、拙い文章ながら形にさせてもらい、また今回の開拓にあたって色々とご教示頂いた諸先輩クライマーの方達にも筆を執って頂きました。
字数制限の関係で開拓記は全文掲載はできなかったのですが、いつまでも過去のことに身を置いていても仕方ないのでこのままお蔵入りしようと思います。
でも他にも読みどころ満載なので是非手に取って頂けると嬉しいです。

個人的には特にソロクライマーの系譜という記事中のALEX Honnold氏のこの一節がとても印象的でした。
「1日で両ルートを登ったという事実は、僕の中ではさして重要ではなかった。重要だったのは、とにかくそれをやろうと思ったこと、そしてそれに成功したことが自信となって、もっと大きなフリーソロへと思いが向かい始めたことだった。」

クライミング能力を押し上げる時に最も大切なこととは何だろう、ということを最近よく考えます。
ボルダーやルートにしても自分が今までしてきたクライミングは果たして限界を押し上げた結果だったのか、それとも単にその時登れる課題を登れるように登ってきただけなのか。
限界を押し上げる時、登攀能力はもちろんだけど、それ以上にその課題を取り付くという覚悟を持つことの方が難しくて、登攀能力は対象の課題を決定する時の物差しに過ぎないのではないか。
でもその物差しのスケールを見誤ると取り返しのつかないことになるのかもしれない。
自信と過信の境界がわからなくなってきて、客観性を失っていないか不安になります。


成功体験が強烈に頭に残っていると、次からは失敗する。
自信を得るもっとも容易な方法は、過去にしがみついて新たなる挑戦をやめることだ。


ある冒険家の方の言葉が脳内を巡っています。
次なる構想はたくさんあるのだけれど、自分の物差しが見極めきれない。
取り返しがつかなくなるのも、死んだ様に生きているのも自分にとっては同義。
悩んでる時間も嫌いではないんだけど、でも、進まなければ。

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